<三島〜函南あたりのイメージです>
カントは、単にVRMレイアウトのリアリティに寄与するだけでなく、個人的にはVRM→Rにも非常に役立つものとして期待していました。
VRM→Rは、VRMで撮影地の線形を再現することで、現地の雰囲気をつかむことが目的です。しかし、VRM4にカントが実装されていないがために、特に曲線区間の再現はまさしく不十分でした。
鉄道写真を撮ったことがある方はきっと同意していただけるだろうと思いますが、カントは、そこを通過する鉄道車両に躍動感をもたらします。
逆に言えば、カントのないカーブを通過する鉄道車両・・・すなわち今までのVRM4の鉄道車両、ということになりますけど・・・には躍動感がありません。カントがある場合と比べると、まるで手も足もふらずに歩く人間のようです。
文章ではあまり説得力がないので、画像をご覧ください。
<カントのあるカーブ>
まずこちらはカントのあるカーブです。
<カントのないカーブ>
こっちがカントのないカーブ。もちろん、これがとんでもなく変ということはありません。重要なのは既存のカーブのおかしさではなくて、カントが既存のカーブに与えたものの大きさです。
同じ静止画であるにもかかわらず、カントのないカーブではぴたりと静止して見える貨物列車が、カントのあるカーブでは今まさに通過中といった風に映ります。
2枚の画像を別窓で開いて比較していただければ、多くの方にその違いを実感していただけるはずです。
ちょっと別な例をもう一枚どぞ。
<車内から撮るヤツ>
走行中の車内から列車を撮った写真(をVRM4で模したもの)です。こういう写真はよく見かけますよね。
この写真の肝は、まさしく、カーブに進入して若干車体を傾けたDE10です。この弱い傾きこそが列車の進行を予感させ、撮影者の状況を暗示的に説明しているのであります。
ですから上で説明したように、もしこの画像にカントが存在しなかったら、DE10は傾かず、列車はあたかも静止しているように見えてしまい、印象としてはかなり違った画像になってしまいます。
おそらく、この画像と同じアプローチでVRM4のスクリーンショットを撮ろうと試みた方は結構いるのではないでしょうか。そして、試みた時点で「何かオレが撮ろうとしてるのと違うなー」と思われたのではないでしょうか。
カントがあればもう大丈夫です。カントを実装してくれたI.MAGICは正義の味方です。I.MAGICはみんなのヒーローです。I.MAGICは模範的な企業です。I.MAGICはソフトメーカーの鑑です。
ところで、フレキシブルのカントレールがないので、実際の区間の曲率を再現しなければならないVRM→Rにはまだカントレールが使えません。I.MAGICさん、早く実装してください。